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ファントム(上) : 2006.05.23[Tue]

ファントム(上)


スーザン・ケイの「ファントム(上)」を紹介。
これを初めて読んだのは、けっこう前なんですが、この間、劇団四季の「オペラ座の怪人」を汐留に見に行ってから読み直したところ、また、のめりこむ結果に。
なんで、上下と分けて紹介しようかと思いますー。

とりあえずは、この本の簡単な内容をば。
「ファントム」はその名のとおり、ガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」が元の小説です。
オマージュって言ったらいいのかしら。別に何でもいいような気もするけど。
基本的に一人称で進んでいきます。
エリックはもちろん、彼に関わった人々の視点とで構成されてます。
「オペラ座の怪人」がクリスティーヌに出会ってからのファントムを書いているとすれば、スーザン・ケイはファントム、つまりエリックの人生を生まれたときから死ぬまで書ききっています。
つまり、人間としてのファントムを書いていて、彼の魅力にどっぷりたっぷり漬かれます。
もうどうしたらいいのやら!(落ち着け)

上では、エリックの誕生から青年時代を過ごすペルシャまで。
下では、ペルシャでの生活からエリックがファントムとなったパリ、クリスティーヌとの出会いと別れ、そして、その後が書かれています。
本当にエリック寄りなので、ファントムが好きで好きでたまらないという方は一読をぜひ。
原作より面白いんじゃないかな、と思わず、思ってしまうくらい、のめりこめます。
まあ、ガストン・ルルーの原作はまだ読んでない人間が言ってもあれなんですがね…orz

以下はネタバレ。


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モース主任警部 : 2006.05.17[Wed]

新ブログ一本目は何がいいかなー、と考えたんですが、ブックレビューというか、コリン・デクスターのモース主任警部の紹介にしようかと。
20日に公開のダ・ヴィンチ・コードも読んだんで、それにしようかとも思ったですが、まあ、映画見てからでもいいかな、と。

コリン・デクスターの生み出したモース主任警部は、一本の短編集と13の長編のシリーズの主人公です。
扱いづらい人だなぁ、というのが、最初の印象。
ワグナーを聞くかと思えば、犯罪現場にあったポルノ小説を読んだりと高尚な趣味と俗な趣味が混ざり合った人。
クロスワードが得意で、自分は頭がいい、と思っている、いけ好かないタイプでもあるわけだ。
しかも、酒飲みでケチだし(守銭奴ということではないですが)
彼の部下のルイスも、苦労するなぁ、と当初は思ったわけですが、一作目の「ウッドストック行最終バス」を読み終わるころには、モースにメロりと…。
腹の立つこともあるんだけど、何か魅了される。
決して器量がいいわけではないのに、女性たちが魅了されるのも、納得いっちゃうんですよね。
ぜひ、一度、会ってみたい。そんな人。

モースの人間性はこのへんにして。
このシリーズの特徴をば。
推理小説なことは、推理小説です。
でも、一番の謎は犯人が誰かとか、トリックは何かとか、そういうことではない、と思います。
一番の謎はモース自身。
彼は事件について、あれこれと妄想していくんですよ。NOT推理。
証拠も集めるけど、その前に、普通ではそんなふうには考えないだろう、という妄想をする。
それが大真面目だから、読者もルイスも困ったことになる。
そんなバカな、と思うんだけども、つい引きずり込まれて、謎が余計にこんがらがる羽目に。
一番、惑わしてくれてるのは、犯人じゃなくて、モースなんですよね…。
よくこのシリーズの紹介として、論理のアクロバットとか書かれるんですが、読む前は、何だそれ、と思ってたんですが、読むと納得。
ああ、そうとしか言えないわな…、と…。
あるいは、ナンクロ。
クロスワードパズルの一種で、縦横の鍵がないやつですね。自分で決まったカタカナなんかの中から埋めていくっていう。
あれも、試行錯誤しながら、埋めていくじゃないですか。
で、途中、間違った単語を入れていることに気づいて、直したり。
モースの妄想というか、論理展開ってそんな感じなんじゃないかと。
おかげで、犯人の印象が薄い、薄い。
一回、読んだだけじゃあ、理解出来ない部分もあったりで。
推理小説は一回、読んだら終わりだ、とか思ってる人は、モース主任警部シリーズをぜひ。
それぞれ、読みきりにはなってますが、時間軸は繋がってるので、出来れば、最初から。
特に、最後の「悔恨の日」はモースとルイスの絆が強まっていく過程を見てから読んだ方が残るものが強いので、何があっても、最後に読むことをお勧めします。
じゃないと、もったいない。
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このブログについて : 2006.05.12[Fri]

今までは、ヤプログで更新してたんですが、諸事情でお引越し。
旧ブログはこちら

まずは、軽く自己紹介。
HNは、佐伯戒吏(さえきかいり)です。
別のところで使っているのを、くっつけて使ってます。

もっぱら、海外ミステリーを中心に読書中。
アガサ・クリスティは、メアリ・ウェストマコット名義の「春にして君を離れ」以外を全て読破。
他にも、ドロシー・L・セイヤーズやコリン・デクスターもシリーズ物は読破してるので、そのあたりのレビューも書きたいな、と。
乙一や恩田陸など、国内ミステリーなんかも少し。

少しでも、興味を持って頂ければ幸いです。
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